株式公開入門Naviベーシック株式会社とは株式会社の機関

株 式 会 社 の 機 関

【Lesson 2】



《所有と経営の分離》

 株式会社は原則として所有と経営が分離しているのが特徴です。お金がある人が経営の能力ある人を選びお金を出し、そのお金を選ばれた人が運用し利益が出たらそのいくらかを受け取る。
 これをちょっとかっこよく言えば、会社に出資した投資家が『株主』となり、株主は『株主総会』を開き、経営のプロである『取締役』を選任する。選任された『取締役』は『取締役会』を開き取締役の中から『代表取締役』を選任する。『代表取締役』は、会社を代表して経営(業務執行)を行い、重要な意思判断については『取締役会』で決定する。『株主』は通常経営には直接加わらないので、『取締役』の業務執行を監視する機関として『監査役』を選任し経営を監視させる。そしてその運用により会社に利益が出たならば、『配当金』として受け取る。これが所有=株主経営=経営者の分離ということです。
 しかしながら中小企業の現実は株主=経営者(代表取締役)でオーナー社長の場合がほとんどで、『株主総会』・『取締役会』も形式的に開催するだけで(議事録のみの場合も)機能していないのが実状です。このような状況の会社が、IPOにより外部株主が現れ『株主総会』で「配当上げろ」「株価上げろ」「経営者失格だ」更には「あなたの会社の株式50%超取得しました」なんてことが起きる可能性もあるので、IPOの意思決定にはそのメリット・デメリット↑[メリット・デメリット]を熟慮した上で決定しなければなりません。
 


《株主の権利と義務》

 株主には所有者として会社に対し大きな権利が与えられています。大きく分けて『自益権』と『共益権』が認められています。

 ◇『自益権』は1株の株主でも行使できる「単独株主権」であり以下の権利を言う。

 @配当を受ける権利
 A会社が解散した時残った財産を分けてもらう権利(残余財産分配請求権)
 B営業譲渡・合併など行う場合、反対株主が会社に対し株を買い取るよう請求する権利
 C増資の際に新株を引き受ける権利 等


 ◇『共益権』は「単独株主権」と「少数株主権」※に区分され以下の権利を言う。

 「単独株主権」
 @株主総会における議決権
 A計算書類などの帳簿・書類の閲覧権
 B取締役を訴える権利(株主代表訴訟提起権) 等
 
 「少数株主権」(すべての「単独株主権」に加え)
 @株主総会の議案を提案できる権利(株主提案権)
 A株主総会召集権
 B取締役や監査役の解任を請求する権利(役員解任請求権) 等


 ※「少数株主」とは発行済株式数の一定割合以上の株式を有する株主のことを言い、一定割合はその権利の種類により異なる。



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