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セグメントとは
セ グ メ ン ト と は |
セグメントとは、企業全体の損益計算書・貸借対照表では事業活動別の分析等が行えないため、売上高・経費などの会計情報を事業の種類別・所在地別等の区分単位に分別すること言います。 連結財務諸表上、開示されるセグメント情報 □事業の種類別セグメント情報 連結会社が2以上の異なる種類の事業を営んでいる場合には、事業の種類ごとに売上高・営業利益・資産の金額・減価償却費ならびに資本的支出の金額を区分し開示する。 □所在地別セグメント情報 連結会社が日本以外の国または地域にも所在する場合には、連結会社の所在する国または地域ごとに売上高等を区分し開示する。 □海外売上高 連結会社が日本以外の国または地域における売上を有する場合には、当該国または地域ごとに海外売上高を区分し開示する。 具体例として、トヨタ自動車・ソニーでは以下のようにセグメント区分されています。 |
トヨタ自動車 | 日本 | 北米 | 欧州 | その他 | ||
ソニー | エレクトロニクス | ゲーム | 音楽 | 映画 | 金融 | その他 |
セグメント情報を提供することで会社の状況を理解し、どの事業(製品)でどのくらい儲かっているか・どの事業(製品)成長しているか・どの事業(製品)にちからをいれているか等を判断することが可能になり、投資家にとって有用情報になる。 |
私の伺った未公開企業の当初におけるセグメント状況ですが、全くやっていない企業やその一方では20〜50もの区分を行っている企業など様々でした。会計制度の整備としては、全くやっていない企業はセグメントを決定し区分処理して行けばよいのですが、厄介なのは20〜50もの区分を行っている企業です。 セグメントの区分は、通常会計ソフト(弥生会計・PCA会計・勘定奉行等)で行われる仕分入力時に"部門別"項目を選択し、出力時にセグメント損益集計を支持することで可能になります。ゆえに、その会社の仕分けの本数だけ区分入力しなければなりません。通常公開近い企業では月に2,000〜4,000の仕分けはありますので、経理担当が少ない段階で20〜50もの区分作業は負担(20〜50種類も頭に入らないので)ですし、出来上がったセグメント損益は非常に正確さを欠くものになっています。(しかも、社長はその集計結果をみることは"ない"に等しい状況) 20〜50もの区分を行っている企業は、前項で説明した↑[会計って何?]"財務会計"と"管理会計"を混同し会計ソフトで管理会計までを行おうとしている結果、膨大なセグメントの種類を入力しているケースが多いです。これは、セグメントを個人別・プロジェクト別等で行い会計ソフト上で、個人成績・プロジェクト損益までも管理しようとするためで、次第にセグメント数が膨大になって行き、実際現場の状況を把握仕切れない経理担当者の経理処理があやふやになり、苦労して入力しても結果は・・・・・となってしまってます。利用されることの無い処理をいくらしても時間と労力の無駄、また50もの区分を正確に行うのも無理です。 この問題を解決する方法はいくつかあると思いますが、セグメントはその企業規模に合わせて会計担当者が把握できる数(多くても3〜7種類程度)とし、管理会計は別途のシステムで行うようにするのがベストだと思います。既存の会計ソフトで財務会計と管理会計を行おうとすると、矛盾が生じて来ます。(どうしても管理会計を会計ソフトで行いたい場合は、各仕分けの適用欄に個人名等を入力し適用集計すれば可能と思います。 ちょっと専門チックな話ですが) 会計ソフトはあくまでも財務会計目的と考えるのがよいのではないでしょうか。 |
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